梅雨の時期、風情ある趣を愉しめるあじさい寺(愛知県幸田町の観光、撮影スポット)
日本各地にあるあじさい寺と呼ばれる寺院、そのなかでも三河のあいじさい名所として知られるのが幸田町深溝にある本光寺。
雨の日にこそ撮影したくなる風情ある寺院
梅雨、雨、普段生活をしていると必要ではあるけれど、あまり歓迎できないものではあります。しかし雨降る日にこそ撮れる画があります。
梅雨の雨が降る中、この時期にしか愉しめないあじさいの趣を目当てに多くの人が幸田町の本光寺を訪れます。
境内には15種類1万本にもおよぶあじさいが咲き乱れ、あじさい寺の名にふさわしい風景を魅せてくれます。
山門へと続く坂道の参道、その脇を埋め尽くすあじさいの花。
山門の奥には雨に濡れ美しい緑のじゅうたんとなる苔むした庭のあちこちに咲くあじさい。
その中を縫うようにすすむ石畳のみち。
歴代の深溝松平氏の墓所にもあじさいの花は咲き乱れます。
雨の日の薄暗いなかにこそある、日本の風景を愉しみ、そしてカメラに収めるために訪れたい観光、撮影スポットと言えます。
あじさいだけではない花の寺:本光寺の梅と椿
三河のあじさい寺の別名を持つ幸田町の本光寺。
あじさいだけではなく春には椿が、そして梅の花が境内をいろどります。
梅の花は本堂前に10種類、約80本が植えられており、美しい花が梅の香とともに訪れる人々を愉しませる。
満開の時期に願掛け亀の高台から本堂を望めば梅の花の海に本堂の屋根が浮かぶ、そんな風景が広がります。
また、椿の花も約200種、5000本もの木が植えられており本堂裏の山の斜面を埋め尽くします。
幸田町深溝の谷間の地に春の訪れを告げる梅の花、まるで香り立つような美しい一枚の写真を撮影したい、そんなスポットと言えるでしょう。
花以外にも見所の多い歴史ある本光寺
愛知県幸田町にあるこの本光寺、創建は約500年も前のこと、西暦1523年にこの深溝の地を領した深溝松平氏によって建立されました。
この深溝松平氏は徳川家康の天下取りを支えた十四松平氏家のひとつ。
この本光寺の特徴は、江戸時代に多くの領主が移動すると、その家の菩提寺もともに移動するのがほとんどでしたが、この本光寺は深溝松平氏が遠く九州の島原へと移動しても、三河に残りました。
通常は移動した先で亡くなられた殿様は、その地に建てられた菩提寺に葬られるのですが、深溝松平氏のお殿様は遠くふるさとに運ばれ、この本光寺に葬られたとのことです。
当時は九州島原からこの地まで非常に長い道のりをゆっくりと時間をかけて里帰りをされたのでしょう。
是非、この地で500年続く歴史ある寺院を、その季節をいろどる花々とともに写真を撮る旅へでかけませんか?
アクセス
国道23号線岡崎バイパス、幸田芦谷インターより車で10分程
JR東海道本線、三ヶ根駅より徒歩5分程